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臨時休校中における家庭学習に関する協力のお願い

 鴻巣市立吹上中学校保護者 様

  

臨時休校中における家庭学習に関する協力のお願い

 

 日頃より、本市の教育活動について、ご理解・ご協力をいただきましてありがとうございます。

 さて、全国の多くの学校と同様に本市の小・中学校も、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、長期の臨時休校を行っています。しかしながら、憲法に規定された教育を行う小・中学校の役割に変わりはありません。そこで、各学校においてはそれぞれ工夫を凝らし、児童・生徒へ休校中の過ごし方の指導と課題等を設けているところです。

 このような中、令和2年4月21日付けで文部科学省より「家庭学習の充実や学習状況の把握のために、今回が緊急時であることを鑑み、平常時のルールにとらわれることなく、家庭のICT機器(PC・タブレット・スマートフォンなど)を用いるなど、あらゆる工夫をすること」といった内容の通知が発せられました。

 これを受け、都市部の各自治体を中心に、学校のノートPCの持ち帰りや家庭のICT機器を用いた遠隔教育の実施の準備を進めていると聞き及んでいます。

 鴻巣市では、今年度、文部科学省が進めるGIGAスクール構想に則り、児童・生徒1人1台の学習用PCの配備を目指し取り組んでいるところであり、今すぐに子どもたちが家に持って帰ることが出来るPCは残念ながらございません。

 私は、市の教育に責任を負う立場として、鴻巣の子どもたちへの教育が、他の地域に後れを取るということは非常に耐え難く感じております。そして、保護者の皆様におかれても、その思いは共有いただけるものと考えております。

 そこで、保護者の皆様へお願いがございます。

 誠に恐縮ではございますが、ご家庭に対応できるICT環境がある場合は、それを子どもたちの教育のために使わせてください。

 ご家庭にあるPC、タブレット、スマートフォンを、そしてご家庭に引かれたインターネット回線を、臨時休業中の日中、子どもたちに使わせていただきたいのです。

 通常であれば、このようなお願いは出来ないのは当然です。しかし、今は長期にわたり学校を閉めざるを得ないという、かつて経験したことのない緊急事態であり、保護者の皆様の協力無くして、子どもたちへの教育の充実を計ることが出来ないのが実情です。

 どうか、この状況をご理解いただきたく、お願い申し上げます。

 なお、小学校の低・中学年および家庭のICT環境を利用できない児童・生徒については、引き続き紙媒体を中心とした家庭学習の指導等を継続してまいります。また、この取組を状況に応じ小学校中学年に拡大することも念頭に、今回のお願いを小学校中学年の保護者様にも送らせいていただいております。

 今後、各学校より保護者の皆様へ家庭のICT環境に関する調査を実施させていただきますので、調査への協力も併せてお願い申し上げます。

令和2年4月28日

鴻巣市教育委員会教育長 武藤 宣夫